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香りの用語・表現

これも製法に関わる用語・表現と同じく、時代・世代や地方によってさまざまであり、統一されていないが、標準的なものを示しておく。

吟醸香(ぎんじょうか / ぎんじょうこう)
吟醸酒や大吟醸酒に特有の、リンゴやバナナを思わせる香。吟醸造りのような低温発酵時に酵母が出すエステル類、特にカプロン酸エチルや酢酸イソアミルに起因する(参照:#醪(もろみ)造り)。

老ね香(ひねか)
保存の方法が正しくなかったなどの理由で、酒が酸化してしまったときに生じる異香。ごく稀に、少しばかりの老ね香はかえってその酒に箔をつけるものとしてプラスに評価される場合もあるが、通常は酒をまずくする臭いである。

生老ね香(なまひねか)
生酒や新酒の保存状態が適切でないときに生じる猛烈な悪臭。これは生産する蔵の問題というよりも、それを扱う流通・小売業者、あるいは購入後の消費者の、保存方法や温度管理のまずさによるところが大きい。「生酒は米の牛乳」と思っておけば、まず間違いない。

木香(きが / もくが / もくか / もっか)
木樽で造った樽酒などが持つ。スギやヒノキなど樽の木材の香りが酒に移ったもの。好ましい香りとして扱う人もいるが、鑑評会などでは「木香臭(きがしゅう)がする」というと、往々にしてマイナス点にされると思ってよい。

また、酒器を手に取ってから飲み込むまでの各段階において感じられる香りは以下のように呼ばれる。

上立香(うわだちか)
まだ酒を口に含まず、酒の表面から鼻先へ匂い立つ香。吟醸香(ぎんじょうか)をセールスポイントにする酒や、鑑評会に出品される酒では、とかく重視される。

含み香(ふくみか)
酒を口に含み、舌先でころがしたときに感じられる香。

吟香(ぎんか)
酒を呑みこむとき、喉を過ぎるときに感じられる香。鑑評会などで利き酒をするときは、酒は呑みこまず、味わったあとは吐き出してしまうので、吟香は味わえない。よって鑑評会での評価の対象になりえないという問題がある。「吟醸香」のことを略して「吟香」という人も多いので、混乱しやすい表現の一つである。

返り香(かえりか)
呑んだあとに、腹から鼻に抜けるように感じられる香。これも鑑評会などでは評価の対象から漏れてしまう。


温度の表現(飲用温度)
これも統一された用語というわけではないが標準的なものを示しておく。

飛び切り燗(とびきりかん)  55度前後
熱燗(あつかん)       50度前後
上燗             45度前後
ぬる燗            40度前後
人肌燗            37度前後
日向燗(ひなたかん)     33度前後
冷や             常温 
冷蔵庫などで冷やしたものが「冷や」ではない。
涼冷え(すずびえ)      15度前後
花冷え            10度前後
雪冷え             5度前後


それぞれの酒質によって、飲用に最も適するとされる温度は多様である。

一般に、造りのしっかりした酒でなければ燗には向かないといわれる。燗に向く酒は、燗にしても風味のバランスが崩れないで、再び冷えて「燗冷まし(かんざまし)」になってもそれなりに味わいがある。

逆に「燗上がり(かんあがり)」しない酒は、燗にしたときに薬品のようなアルコール臭が上立香としてのぼってくる。暖めて飲む方法が広く普及しているという点で中国の紹興酒とともに、日本酒は特異な存在である。

「酒は燗、肴は気取り(小あじなさかな)、酌はたぼ(髷を結った芸者)」などと江戸人は粋がった。 燗は季節の温度と密接に関わるため、別火のような年中行事をも生んだ。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本酒の評価基準・用語・表現

日本酒度
清酒の比重を示す単位。

対象とする清酒を15℃にし、規定の浮秤(ふひょう)を浮かべて計測する。そのときに、4℃の蒸留水と同じ重さの酒の日本酒度を0とする。それよりも軽いものは+(プラス)の値、重いものは−(マイナス)の値をとる。

計量法により、日本酒度は次のように定義されている。

日本酒度=(1/比重)−1)×1443
これを逆算すると、以下の式も得られる。

酒を15℃にした時の比重=1443/(1443+日本酒度)
近年、とくに辛口ブーム以降、この日本酒度が酒の辛口甘口を論じる決定的な規準のように考えられている風潮があるが、これは厳密な意味では正しくない。

たしかに日本酒度はそれを推定するのに便利な目安ではあるが、厳密にはそれをもっと正確にあらわすのは甘辛度(あまからど)である。とはいっても、甘辛度ですら、人の味覚のすべてを数値化できるわけではない。

一般の人の舌が知覚する「甘辛感」は、酒の持つ香り、旨み、こく、食べあわせている食品や調味料、また飲んでいるときの体調などにより、大きな揺らぎを持つ。


酸度
清酒10ミリリットルを中和するのに要する、10分の1規定水酸化ナトリウム溶液の滴定ミリリットル数のこと。この値が大きければ「さっぱり」、小さければ「こくがある」といった表現が使われるが、これも日本酒度と同じく、一般の人の味覚は香り、食べあわせ、体調などにより大きく変動するものだということは留意されてよい。


甘辛度
甘辛度(あまからど)は、清酒の甘辛の度合いを示す値。清酒のブドウ糖濃度と酸度から次のように計算される。

甘辛度=0.86×ブドウ糖濃度−1.16×酸度−1.31
また、ブドウ糖濃度の代わりに日本酒度を用いて、

甘辛度={193593÷(1443+日本酒度)}−1.16×酸度−132.57
とすることもできる。

この式によって人間が酒を甘い辛いと感じる感覚の81パーセントが説明できる。清酒の甘辛の程度と甘辛度の関係は下記のとおりである。

非常に辛い  −3
かなり辛い  −2
すこし辛い  −1
どちらでもない 0
すこし甘い   1
かなり甘い   2
非常に甘い   3

アミノ酸度

味の表現
辛口
甘口
旨口(うまくち)
端麗 / 淡麗(たんれい)
芳醇 / 豊醇(ほうじゅん)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本酒に関する単位

1升(しょう)=10合(ごう)=1.8リットル
1石(こく)=10斗(と)=100升

これらの容積単位はすべて日本の単位系である尺貫法の一部である。
1升とは、酒屋などでごく普通に目にする日本酒の大瓶、すなわち一升瓶に入る容量である。1901年(明治34年)に『白鶴』が一升瓶で日本酒を販売するようになって以来、百年余りにわたって主流を占めてきた。近年では、その大きさやつきまとうイメージの泥臭さなどが消費減退の理由だと唱える人々がおり、小型化する傾向もある(参照:#日本酒の現在)。

いわゆる中瓶は四合瓶で、文字通り4合(720ミリリットル)入る。
酒蔵では、18リットル入る斗瓶を使っており、消費者が販売店で見る「斗瓶囲い」といった記載表示はそれに由来する。

石(こく)は、おもに酒蔵の生産量を示すのに用いられる。これも極めておおざっぱな目安であるが、一般の小さな酒蔵だと年間500石、大手の酒蔵で年間5000石以上といったところである。

なお、生産石高と、生産される酒質には、何の相関関係もない。
1荷(か)=酒樽2個 =(約)酒70升 = 126リットル
「荷」は、主に酒の陸上輸送に使われた単位である。樽は、安土桃山時代ごろから酒を運ぶ手段となった。人足が酒樽を天秤棒(てんびんぼう)で前後に1個ずつかついだことに由来する。

樽は4斗樽(よんとだる)だが、ふつうは4斗いっぱい入れずに3斗5升ほど入れる。そのため70升と計算した。日本酒度を見ればわかるように、酒の比重も若干の幅がある。ほぼ水と同じとして考えれば、人足は約126キログラムの荷をかついで街道を行く仕事であった、ということになる。


1盃(はい)
現代では、挨拶などで「一杯やりましょう」と発言してもそれは、ワイングラスやコップなどの入れ物で「1杯」という意味には必ずしもならない。さかのぼって江戸時代以前は、「一盃」はれっきとした容積単位であった。ただ、地方や藩によって違いがあり、厳密なものではなかった。豊臣秀吉が太閤検地を行なった際に度量衡の基準を示し、容積についても「京枡(きょうます)」を定めた。ところが、江戸時代になっても東北地方の藩などに普及しなかった。

小差はあっても概して「100盃=(約)4斗」であったというから、「1盃=(約)720ミリリットル」ということになり、4合瓶やワイン1本と同じくらいの分量ということになる。当時は「一盃」飲むとなると、4合瓶を飲み干すことを意味したのである。


献(こん)
現在では「一献やりましょう」と言うように、「一緒に酒を飲む」という意味で用いられる。古くは一盃になみなみと酒を満たし、酒席をぐるりとひと回りするのが「一献」であった。例えば「宴が三献ほどしたら」というような表現があった。

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ラベル表示用語

任意記載事項
国税庁の清酒の製法品質表示基準による任意記載事項は、以下のとおり。

原料米の品種名
酒造好適米など、特定の品種を原料米の50%以上使用した場合、品種名とその使用割合を表示することができる。
清酒の産地名
単一の産地で製造された場合、産地名を表示することができる。

貯蔵年数
一年以上貯蔵・熟成された清酒には、貯蔵年数を表示することができる。酒造メーカーによっては、1年以上熟成した酒に古酒・古々酒・大古酒・熟成酒・秘蔵酒などの名称を冠して販売することがあるが、年数と用語に関する統一された基準はない。

原酒
上漕後、割水もしくは加水調整(アルコール分1パーセント未満の範囲内の加水調整を除く)をしない清酒。

生酒
製成後、加熱処理もしくは火入れを一度もしない清酒。牛乳などと同様に生もので劣化しやすいので、鮮度には注意が必要であり、冷蔵保存する必要がある(参照:#「生酒」の問題点)。

生貯蔵酒
製成後、火入れをしないで貯蔵し、製造場から移出する際に火入れした清酒。貯蔵期間については規定されていない(参照:#「生酒」の問題点)。

生一本
単一の製造場のみで醸造した純米酒。

樽酒
木製の樽で貯蔵し、木香のついた清酒(瓶その他の容器に詰め替えたものを含む)。

その他の表示

生詰酒
生貯蔵酒とは逆に、製成後、火入れをしてから貯蔵し、製造場から移出する際には火入れを行わない清酒(参照:#「生酒」の問題点)。

ひやおろし
冬季に醸造した後に春・夏の間涼しい酒蔵で貯蔵・熟成させ、気温の下がる秋に瓶詰めし出荷された清酒。本ページ「ひやおろし」参照。

以下3項目は、上槽時に搾りが施されている間の時期(前期・中期・後期など)で分類されるが、明確な基準はない。

荒走り(あらばしり)
上槽時、すなわち槽という搾り器を使って醪(もろみ)をしぼるときに、最初にほとばしるように出てくる部分の酒のこと。圧力を加えないで、最初に積まれた酒袋の重みだけで自然に出てくるもの。一般に固形分である滓(おり)が多く、アルコール度は比較的に低めで、切れ味が良い。

中取り(なかどり)・中汲み(なかぐみ)・中垂れ(なかだれ)
上槽時、荒走りの次に、中間層として出てくる部分。アルコール度や味は、ほどほどの中間点。味と香りのバランスが最も良い、あるいは荒走りより練られた味だ、とも評される。厳密には、この中取り、もしくは中汲み、中垂れという一つの段階の中にも、酒袋が槽いっぱいになるまで積まれたときに酒袋の山の自重で出てきたものと、自重に加えてさらに圧力を掛けたときに出てきたものの二段階がある。

責め(せめ)・押し切り(おしきり)
上槽時、最後に出てくる部分。特に槽搾りにおいて、圧搾して出てきた部分。アルコール度は高く、かなり練られた濃い味。

袋吊り・袋しぼり・雫しぼり・首吊り
上槽時、もろみを袋に詰め、袋を吊り下げてそこから垂れてくる酒をとる方法。出品酒などの高級酒に多く用いられる。こうして採られた酒は雫酒(しずくざけ)と呼ばれることもある。

斗瓶取り・斗瓶囲い
上槽時、出てきた酒を斗瓶(18リットル瓶)単位に分け、そこから良いものを選ぶ方法。出品酒等の高級酒に多く用いられる。

無ろ過・無濾過(むろか)
活性炭濾過による香味調整をしない酒。

にごり酒・おりがらみ
にごり酒は、上槽の際に粗い目の布などで濾して、意図的に滓を残したもの。火入れをしない場合は瓶内部で醗酵が持続し、発泡性のものになる。おりがらみは、滓下げをしないままのもの。どちらも、滓に含まれているや旨み、醪独特の濃厚な香りや味わいを楽しむために作られる。

地理的表示
国税庁の地理的表示に関する表示基準を定める件により、国税庁長官の指定を受けた地域において表示できる。産地の特長を生かすよう原料や製法等が制限される。また、この指定を受けると、他の地域で製造された清酒での類似表示(「○○風仕込み」「○○式清酒」)が禁止されるため、地域ブランドを保護できる。これらの理由から活用が期待されているが、2006年1月現在、白山菊酒(石川県白山市)のみがその指定を受けている。

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特定名称分類

現在の清酒の分類において、もっとも重要なのは特定名称である。原料や製法が一定の基準を満たす清酒は、純米酒(じゅんまいしゅ)、吟醸酒(ぎんじょうしゅ)、本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ)といった特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)に分類される。特定名称酒に該当しない清酒は、普通酒(ふつうしゅ)と呼ばれる。

特定名称以外にも、特徴的な原料や製法によって様々な分類があるが、これらは国税庁の告示である清酒の製法品質表示基準により定められるものと、酒造メーカーや業界団体によって伝統的・慣用的に用いられるものとがある。

前者においては、特定名称といくつかの記載事項・任意記載事項・記載禁止事項が定められている。後者においては、付加価値を高めるため前者において定義されていない多様な分類が見られるが、同意の分類でも地方や世代などによって異なる用語が用いられることがあり(中取り / 中汲み 等)、統一されていない。

特定名称の使用が定められる以前は、特級、一級、二級という級別制度が存在した(詳しくは日本酒の歴史を参照)。

なお、酒造メーカー独自のランク付けとして、特撰、上撰、佳撰などという呼称も一部で使われている。


普通酒
特定名称酒以外の清酒。一般に流通している大部分の日本酒である。白米、米麹(こめこうじ)以外にも、醸造アルコール、糖類、酸味料、化学調味料、酒粕(さけかす)などの副原料を加えて作ることが、副原料の重量が米・米麹の重量を超えない範囲という条件つきで認められている。三倍増醸清酒、またはそれをブレンドした酒も普通酒に含まれる。


特定名称酒
三等米以上の白米を用い、白米の重量に対する米麹の使用割合が15%以上の清酒。原料や精米歩合により本醸造酒(ほんじょうぞうしゅ)・純米酒(じゅんまいしゅ)・吟醸酒(ぎんじょうしゅ)に分類される。


本醸造酒
精米歩合70パーセント以下の白米、米麹および水と醸造アルコールで造った清酒で、香味及び色沢が良好なもの。使用する白米1トンにつき120リットル(重量比でおよそ1/10)以下のアルコール添加(アル添)をしてよいことになっている。そのままではアルコール度数が高いので水で割ってあることが多い(割水)。一般的に味は軽くなり、すっきりしたものとなる。


純米酒
白米、米麹および水だけを原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの。ただし、米麹の総重量が白米の総重量に対して15パーセント以上必要である。一般に吟醸酒や本醸造に比ベて濃厚な味わいであり、蔵ごとの個性が強いといわれる。

歴史的にはもともと日本酒は、古来より昭和初期まですべて純米酒であった。アルコール添加の原型と見なされる柱焼酎でさえも、原料は米だったからである。それが太平洋戦争前後の米不足から、増量目的のアルコール添加による三倍増醸清酒が出回り、かたわらではそのアルコール添加を善用しようと吟醸酒が開発されたのであった。

こうして純米酒以外の日本酒が主流を占める時代が長く続いたが、近年では「米だけで造ってある酒」という、もとは当たり前だった前提がかえって新鮮なイメージを呼び、純米酒は日本酒のなかに一つのカテゴリーを形成しつつある。

また純米種に関わる規定として、2003年(平成15年)まで「精米歩合が70パーセント以下のもの」という項目があったが、2004年(平成16年)1月1日以降削除された。従来は、「純米酒」という名称に品位と質の高さを持たせるため、法律で定義し絞り込んでいた。この制限を取り払って、米だけで造ってあれば、たとえ普通酒なみの精米歩合でも純米酒と認め、あとは消費者の選択に任せるようになった。近年の規制緩和の一環でもある。これに対しては、「消費者権利の拡大」と賛同的に取る立場と、「酒造技術の低下を招くもの」と批判的に取る立場があらわれた。

この規制緩和によって、アルコール添加をしていなくても、くず米などを使用していたために純米酒を名乗れなかった銘柄が、これ以降は多く純米酒に格上げされることになった。一方では、あえて精米歩合の低い酒米を原料とする低精白酒などの新しい純米酒の開発も産んだ。


吟醸酒・純米吟醸酒
精米歩合60パーセント以下の白米、米麹および水を原料とし、吟味して製造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの。低温で長時間かけて発酵させて造る。吟醸香と呼ばれる、リンゴやバナナを思わせる華やかな香りを特徴とする。最後に吟醸香を引き出すために使用する白米1トンにつき120リットル(重量比でおよそ1/10)以下の醸造アルコールを添加する。

吟醸酒のうち、精米歩合60パーセント以下の白米、米麹及び水のみを原料とするものを特に純米吟醸酒と言う。一般に、他の吟醸酒に比べて穏やかな香りである。

本記事を含めて、よく「吟醸系(の酒)」と表現される場合は、これら吟醸酒・純米吟醸酒・大吟醸酒・純米大吟醸酒・山廃吟醸酒など、吟醸香を持つ酒すべてをグループ化して意味している。

1920年代から開発が着手され、1930年代の精米技術の向上と、1970年代の温度管理技術の進歩に促されて、しだいに一般市場に出回るだけの生産量が確保できるようになった。吟醸酒が日本国内の市場に流通するようになったのは1980年代以降であり、現在では日本国外でも需要が高まっている(参照:日本酒の歴史#吟醸酒の誕生)。


大吟醸酒・純米大吟醸酒
精米歩合50%以下の白米、米麹および水を原料とし、吟味して製造した清酒で、吟醸酒よりさらに徹底して低温長期発酵する。固有の香味及び色沢が特に良好なもの。最後に吟醸香を引き出すために少量の醸造アルコールを添加する場合もある。この場合は、純米大吟醸酒にはならず、大吟醸酒(だいぎんじょうしゅ)となる。

フルーティで華やかな香りと、淡くサラリとした味わいが特徴。

大吟醸酒のうち、精米歩合50パーセント以下の白米、米麹及び水のみを原料とするものを純米大吟醸酒と言う。一般に、他の大吟醸酒に比べて、穏やかな香りで味わい深い。

大吟醸酒は最高の酒米を極限までみがき、蔵人の力を結集して醸した日本酒の最高峰といえる。参照:日本酒の歴史#吟醸酒の誕生


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日本酒の製法14

「仕込み」「造り」
学問的・専門的にではなく、あくまでも一般的な理解のためという前提で補足すると、日本酒の製法という文脈に限っては、

「仕込む」=「造る」、「仕込み」=「造り」
というように、ほぼ同義語として考えてよい。どちらが呼称として一般的であるかは、その時代の趨勢と、造り手の意図によるところが大きい。

「〜仕込み」または「〜造り」で終わる用語には、次のものがある。

山廃仕込み(やまはいじこみ)
段仕込み(だんじこみ)
三段仕込み(さんだんじこみ)
四段仕込み
寒仕込み(かんじこみ) または 寒造り(かんづくり)
十水仕込み(とみずじこみ)
宮水仕込み(みやみずじこみ)
高熱液化仕込み
木桶仕込み または 木桶造り
木樽造り
融米造り(ゆうまいづくり)
焙炒造り(ばいしょうづくり)

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日本酒の製法13

新酒・古酒・秘蔵酒
日本酒は、毎年7月から翌年6月が製造年度と定められており、通常は製造年度内に出荷されたものが新酒と呼ばれる。 しかし最近は、上槽した年の秋を待たず6月より前に出荷する酒に「新酒」というラベルを貼って、ひやおろしから差別化して新鮮さをアピールする酒が増えたために、「新酒」の定義に混乱が生じつつある。

また古酒に関しても、酒類評論家のなかには「5年以下は古酒と認めない」という立場をとる人もおり、明確な定義が確立されているわけではない。

なお、蔵元のなかには西洋のワインにおけるヴィンテージという考え方を導入し、ラベルに酒の製造年度を明記しているところもある。熟成することによって味に奥行きが出るように造るこうしたヴィンテージ系日本酒は、熟成期間の長いものでは20〜30年にも及ぶ。


ひやおろし
ひやおろしとは、冬季に醸造したあと春から夏にかけて涼しい酒蔵で貯蔵・熟成させ、気温の下がる秋に瓶詰めして出荷する酒のことである。醸造年度を越して出荷されるという意味では、ほんらい古酒に区分されることになるが、慣行的に新酒の一種として扱われる。


大古酒
大古酒(だいこしゅ / おおこしゅ)という語に関して、現在のところ明確には定義されていない。しかし概して「大」が付くにふさわしい、桁違いの熟成が求められる。1968年(昭和43年)に開封された元禄の大古酒のように279年まで行かなくとも、熟成期間100年を超した年代ものは一般に大古酒と呼ばれる。

割水
割水(わりみず)とは、熟成のための貯蔵タンクから出された酒へ、出荷の直前に水を、より正確には加水調整用水を加える作業をいう。加水調整(かすいちょうせい)あるいは単に加水とも呼ばれる。ちなみに焼酎の製造過程では、まったく同じ工程を和水(わすい)と呼んでいる。

この工程の目的は、酒のアルコール度数を下げることにある。醪(もろみ)ができた直後には、ほとんどの酒が並行複醗酵により20度近いアルコール度数となっている。アルコール度数の高いほうが腐敗の危険が少ないので、貯蔵・熟成もこの20度近いアルコール度のまま行なわれる。

出荷するときには酒税法の規定との兼ね合いもあり、また消費者が低アルコール度を好むという事情もあって、目的とするアルコール度数まで下げる必要がある。(「低濃度酒」参照。)

いっぽう、割水をしないで、醪ができた時点のアルコール度のまま出荷した酒のことを原酒(げんしゅ)という(ただし、アルコール度数の変化が1パーセント未満の加水は認められている)。

原酒というと、一般的にはその酒の元となった醪や酵母を使った本源的な酒、あるいは何かどろっとした濃いエキスのような酒がイメージされるようであるが、実際はそういうものではない。ただ、割水をしていない分、一般酒よりもアルコール度数が高めであることは確かである。


瓶詰め・出荷
こうして割水など最後の調整を果たした酒は、洗瓶用水で洗浄された瓶の中へ瓶詰め(びんづめ)され、出荷され、各自の蔵元がそれぞれ独自に切り拓いている流通販路に乗る。

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日本酒の製法12

貯蔵・熟成
熟成(じゅくせい)とは、貯蔵されている間に進行する、酒質の成長や完成への過程をいう。上槽や滓下げのあと、目的とする酒質によっては濾過や火入れを経ないものもあるが、通常それらの工程を経た後に、さらに酒の旨み、まろみ、味の深みなどを引き出すためにしばらく貯蔵(ちょぞう)される。

特に、火入れを経過させない酒においては醗酵が止まっておらず、調熟作用(ちょうじゅくさよう)といって、アミノ酸分解や糖化により風味の自然調和が続いている。そのため、調熟作用によって最終的にその酒の持ち味を生み出している銘柄では、すぐに出荷せず貯蔵・熟成させるのは、欠かすことのできない工程の一部である。

日本酒は、牛乳などと同じく、新鮮さが命である。生酒はもちろんのこと、そうではない火入れをしてある酒であっても、原則的には出荷後はできるだけ早く飲んだほうがよい。しかし、そのことと出荷前に熟成の期間をおくことは別問題と考えなくてはならない。

むしろ貯蔵・熟成の期間をおいて、最高の酒質になったときを見計らって出荷されるがゆえに、出荷後はできるだけ早く飲んだほうがよいと言われるのだ、と理解されるべきである。

吟醸系の酒は、香りや味わいを安定させるために、半年かそれ以上、熟成の期間を持たせるものも多い。しかし、いちいち古酒、古々酒といった表示をするのは、吟醸の品格からして無粋であるというような感覚から、そういった表示はラベルにされないのが通常である。

また非吟醸系であっても、本醸造酒や純米酒では、酒蔵のある風土の自然条件、仕込み水の特徴、杜氏が目的とするコンセプトなどさまざまな理由から、長期間貯蔵して熟成させるものがある。

あるいは、たとえば滋賀県の鮒寿司のように、その地方の基本的食品がある一定の期間の貯蔵・熟成を経てから食べられる土地などにおいては、食品が熟成する時間と同じだけの時間が、酒質の完成にももとよりかかるように醸造される地酒もある。こういった熟成は、まさに食文化の基礎にある相互補完という地酒の原点を物語るものである。


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日本酒の製法11

「生酒」の問題点
生貯蔵酒(なまちょぞうしゅ)や生詰酒(なまづめしゅ)に仕立てる場合などをのぞいて、大多数の一般的な酒の場合、上槽から出荷までのあいだに火入れは二度ほど行なわれる。すなわち、一回目は貯蔵して熟成させる前、二回目は瓶詰めして出荷する直前である。とくに一回目の火入れは、成分に落ち着きを与え、その先の貯蔵中にどういうふうに熟成していくかの方向性を左右する。これをわかりやすくチャートにすると以下のようになる。

上槽 → 滓下げ1回目 → 濾過1回目 →  火入れ1回目 →貯蔵・熟成
   → 滓下げ2回目 → 濾過2回目→割水→火入れ2回目 → 瓶詰め → 出荷

生貯蔵酒(なまちょぞうしゅ) 火入れ1回目をしない。杜氏蔵人言葉では「先生」(さきなま)、「生貯」(なまちょ)などという。
生詰酒(なまづめしゅ) 火入れ2回目をしない。杜氏蔵人言葉では「後生」(あとなま)などという。
生酒(なまざけ ) 火入れ1回目も2回目もしない。杜氏蔵人言葉では「生生」(なまなま)、「本生」(ほんなま)などという。
生酒(なましゅ) 滓下げ1回目を施された上澄み部分の酒のこと。
刺身に代表される「生」の食文化圏である日本では、新鮮であることが抜きん出て好まれる。また日本の日本酒業界は、「生」や「辛口」で売り上げを伸ばしたビール業界の影響を受けやすい。それらの要因から、日本酒も上記のような「生」と銘打った商品が増えてきた。

しかし、たしかに火入れをしていない酒はみずみずしく、香りも若やいで華やかではあるが、味は荒々しく、貯蔵・熟成を経た酒が持つ旨みやまろみ、深みに欠けるため、筋金入りの愛飲家や酒類評論家のあいだでは一般に、「生」系の酒よりも昔ながらの火入れの工程を経た酒の方が好まれる傾向がある。

こうした背景のなか、現在、生貯蔵酒や生詰酒は、少なくとも一回は火入れをしていて本当は「生」ではないわけだから、「生」を名称に含めるのは妥当ではない、という議論がなされている。

また、「生」好みの消費者心理を利用し、生貯蔵酒や生詰酒の「生」の字だけを大きく、あるいは目立つ色彩でラベルに印刷し、その他の文字を小さく地味に添えるなどして、あたかも生貯蔵酒や生詰酒が「生」の酒であるかのようにイメージを演出して流通させている蔵元もある。かたわら、吟醸酒や純米酒のなかには「生詰」と表示したほんとうの生酒(なまざけ)、言うならば「生生」も流通されるようになってきた。

居酒屋など日本酒を出す飲食店のなかには、じっさいは本当の生酒(なまざけ)ではなく、生貯蔵酒や生詰酒であるのにもかかわらず、メニューや張り紙に「生酒」と書いて客に提示している店も多く見かける。

生酒(なまざけ)は、保存や流通の温度管理が難しい分だけコストが上乗せされ、ふつう値段が高くなるものである。それを、生貯蔵酒や生詰酒の値段でメニュー表示されたならば、とうぜん消費者は「割安だ」と勘違いする。こういう表示の仕方は、れっきとした偽装表示にあたるので、消費者はためらいなく指摘することができる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本酒の製法10

火入れ
火入れ(ひいれ)とは、醸造した酒を加熱して殺菌処理を施すこと。火当て(ひあて)ともいう。火入れされる前の酒は、まだ中に酵母が生きて活動している。また、麹により生成された酵素もその活性を保っている。

さらに、製造工程の中で、乳酸菌の一種である火落菌が混入している恐れがある。そこで加熱によりそれらを殺菌・死滅あるいは失活させ、酒質を固定するとともに、出荷後の腐敗を防ぐのである。しかし、あまり加熱が過ぎれば、アルコール分や揮発性の香気成分が蒸発して飛んでしまうので、これもまた加減が難しい。通常は62℃〜68℃程度で行なわれる。

火入れの技法は、室町時代に書かれた醸造技術書『御酒之日記』にもすでに記載され、平安時代後期から畿内を中心に行なわれていたことがわかる。これはすなわち、西洋における細菌学の祖、ルイ・パスツールが加熱殺菌を発見するより500年も前に、日本ではそれが酒造りにおいて一般に行なわれていたことになる。

ちなみに、中国ではパスツールより700年以上前、宋代の1117年(政和7年)に序文が書かれた醸造技術書『北山酒経』の中に、加熱殺菌を意味する「煮酒」の技法が記載されている。しかし同書が室町時代ごろまでに日本にもたらされたか否かについては、現在まだ確証がない。日本の火入れの技法が独自にたどりついたものか、大陸から伝来したものかは、未解明である。(また同書には、現在の酵母を意味する「酵」という表現も見られる。)

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日本酒の製法9

濾過
濾過(ろか)とは、滓下げの施された生酒(なましゅ)の中にまだ残っている細かい滓(おり)や雑味を取り除くことである。液体の色を、黄金色から無色透明にできるだけ近づける目的もある。

生酒(なましゅ)の中に、粉末状の活性炭を投入して行なわれる濾過を炭素濾過(たんそろか)もしくは活性炭濾過(かっせいたんろか)ともいう。すべての濾過において活性炭が使用されているわけではなく、現在では活性炭の使用量、使用の有無は減少傾向に向かっている。なお、この工程をあえて省略して、無濾過酒(むろかしゅ)として出荷する場合も多い。

この活性炭粉末を、酒蔵では単に炭(すみ)と呼ぶ。基本的には一般家庭の冷蔵庫などで使われる脱臭炭や、煙草のフィルターに入っている黒い粉末と同じものである。目安として、生酒(なましゅ)1キロリットルにつき炭1キログラムを投入し、取り除きたい成分や色をその炭に吸着させて沈澱させる。その後に不要成分ごと炭を脱去する。

投入するといっても、単に投げ入れるだけではなく、取り除きたい成分や色だけを抜くところにこの工程の難しさがある。あまり入れすぎると酒は澄んでくるが、味も色も香りもすべて無化して面白くも何ともない完成酒になってしまう。じつは高級酒ほど炭の使用量は少なく、根強いファン層を持つ銘酒では0.06キログラム程度であるともされる。このように、炭加減(すみかげん)がたいへん微妙であることから、地酒の本場では蔵人のあいだで炭屋(すみや)と呼ばれる、この工程だけの専門家が存在する。

実際の濾過作業には大きく分けて、珪藻土濾過、濾紙による濾過、フィルター濾過が存在する。多くの場合は、精製された珪藻土の層を用いた濾過を行い、夾雑物、さらに炭を使用している場合は活性炭などを取り除く。珪藻土は珪藻類の化石で、非常に小さな孔を多数持つ形状をしており、色の元となる物質、雑味物質、香り物質もある程度除去する。このあたりの濾過技術の進歩は、活性炭の使用が減少している一助ともなっている。珪藻土を使用せず単純に濾紙での濾過を行う場合や、カートリッジ式のフィルターを使用する場合もある。特に生酒(なまざけ)の場合は、火落ち菌対策として、火入れをしないことから、高精度な(0.22〜0.65μ程度の)除菌濾過を行う。このように濾過=活性炭という発想は、過去のものになりつつある。”活性炭の使用”と”濾過”とは、別の次元の話である。

槽口(ふなくち)から搾られたばかりの日本酒は、たいてい秋の稲穂のように美しい黄金色をしている。かつての全国新酒鑑評会では、酒に色がついた出品酒を減点対象にしていた時代があった。いきおい、酒蔵はどこも懸命に活性炭濾過で色を抜き、水のような無色透明の状態にして出荷することが多かった。

いわゆる「清酒」という言葉から一般的に連想される無色透明な色調は、そのような時代の名残りともいえる。現在では、雑味や雑香はともかく色の抜去は求められなくなってきたので、色のついたまま流通する酒が復活してきている。このような流れのなかで、濾過のあり方も今後どうなるか注目されるところである。

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日本酒の製法8

滓下げ
滓下げ(おりさげ)とは、上槽を終えた酒の濁りを取り除くために、待つことを指す。槽口(ふなくち)から搾り出されたばかりの酒は、まだ炭酸ガスを含むものも多く、酵母・デンプンの粒子・蛋白質・多糖類などが漂い、濁った黄金色をしている。この濁りの成分を滓(おり)といい、これらを沈澱させるため、酒はしばらくタンクのなかで放置される。滓下げによる効果は、単に濁りをとることに留まらず、余分な蛋白質を除去することで、瓶詰後の温度変化や経時変化によって引き起こされる蛋白変性での濁りの予防や、後工程となる濾過の負担軽減へも影響を及ぼす。

滓下げを施した上澄みの部分を「生酒」(なましゅ)という。「生酒」(なまざけ)とは別の概念なので注意を要する。

完成酒を生酒(なまざけ)や無濾過酒(むろかしゅ)に仕立てる場合などは異なるが、大多数の一般的な酒の場合、上槽から出荷までには二度ほど滓下げを施すことが多い。第一回目の滓下げをおこなったあとの生酒(なましゅ)にも、まだ酵母やデンプン粒子などの滓が残っているのがふつうで、雑味もかなりあり、これらを漉し取るために濾過(ろか)の工程が必要となってくる。

近年では、消費者の「生」志向に乗じて、滓下げ以降の工程を施さず無濾過生原酒として出荷する酒蔵もあらわれてきている。

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日本酒の製法7

上槽
上槽(じょうそう)とは、醪(もろみ)から生酒(なまざけ)を搾る工程である。杜氏の判断で「熟成した」と判断された醪へ、アルコール添加や副原料が投入され、これを搾って、白米・米麹などの固形分と、生酒となる液体分とに分離する。杜氏蔵人言葉では搾り(しぼり)、上槽(あげふね)ともいう。

なお、固形分がいわゆる酒粕(さけかす)になる。原材料白米に対する酒粕の割合を、粕歩合(かすぶあい)という。

上槽をおこなう場所を上槽場(じょうそうば)といい、普通酒、本醸造酒、純米酒は、そこで醪自動圧搾機(もろみじどうあっさくき)や遠心分離機(えんしんぶんりき)などの機械で搾られる。吟醸酒のように丁寧な作業を要する酒は、昔ながらの槽搾り(ふねしぼり)、ヤブタ搾り、袋吊りなどの方法で搾られる。

それは単に手造り感を演出しているわけではなく、吟醸酒の醪には溶解していない米が他種の酒よりも多く残る結果となるので、機械で搾ろうとしても酒粕が詰まってしまうからである。

搾りだされた酒が出てくるところを槽口(ふなくち)という。

また酒蔵では、その年初めての酒が上槽されると、軒下に杉玉(すぎたま)もしくは酒林(さかばやし)を吊るし、新酒ができたことを知らせる習わしがある。吊るしたばかりの杉玉は蒼々としているが、やがて枯れて茶色がかってくる。この色の変化がまた、その酒蔵の新酒の熟成具合を人々に知らせる役割をしている。


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日本酒の製法7

アルコール添加
上槽の約2日前から2時間前にかけて、ゆっくりと丹念に30パーセント程度に薄めた醸造アルコールを添加していくこと。

「アルコール添加」または略して「アル添(アルてん)」という語感から、工業的に何か不純な添加物を加えるかのようなイメージをもたれることが多い(参照:当記事内『美味しんぼ』)が、古くは江戸時代の柱焼酎という技法にさかのぼる、伝統的な工程のひとつである。次のような目的がある。

防腐効果 現在のアルコール添加の起源となっている、江戸時代の柱焼酎は、酒の腐造を防ぐために焼酎を加える技法であった。かつては防腐効果、がアルコール添加の最も重要な目的であった。衛生管理が進んだ現代では、こうした意味合いは薄れてきている。

香味の調整 現在のアルコール添加の目的の第一はこれである。適切なアルコール添加は、醪からあがった原酒に潜在している香りを引き出す。特に吟醸系の酒の香味成分は、水には溶けないものが多く、それを溶かしだすためにアルコール添加が必要となる。

そもそも吟醸酒自体が、アルコール添加を前提として開発された酒種であった(参照:日本酒の歴史#吟醸酒の誕生)。現在、吟醸酒を生産する酒蔵ではアルコール添加は酒質を高めるために必須と考えているところが多い。
味の軽快化 現在のアルコール添加の目的の第二。

醪(もろみ)の中には醗酵の過程で生成された糖や酸が多く含まれており、これらを放置しておくと、完成した酒が、良く言えば重厚、悪く言えば鈍重な味わいになる。ここでアルコール添加をおこなっておくと、それらが調整される。

また純米酒はその性質上、多かれ少なかれ酸味が飲んだ後に残る。アルコール添加により酸味が抑えられ、飲み口がまろやかになる。さらに、現代の食生活では旨み・油が多用され、飲料としては軽快な味わいのものが求められるようになってきたために、酒の切れ味を良くするためにアルコール添加が活用されている側面もある。

増量 三増酒の全盛時代には、酒の量を水増しするために行なわれたことが多かった。「アル添」という工程が一般的に悪いイメージを持たれるのには、主にそうした前の時代の負の遺産であると思われる。

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日本酒の製法6

泡の状貌
温度計もセンサーもなかった古来から、杜氏や蔵人たちは醪(もろみ)の表面の泡立ちの様子を観察し、いくつかの段階に区分けすることによって、内部の醗酵の進行状況を把握してきた。この醪の表面の泡立ちの状態を(泡の)状貌(じょうぼう)といい、以下のように示される。

筋泡(すじあわ) 留添から2〜3日ほど経つと生じてくる筋のような泡で、醪の内部での醗酵の始まりを告げる。
水泡(みずあわ) 筋泡からさらに2日ほど経ったころ。カニが口から吹くような白い泡。醪の中の糖分は頂点に達している。
岩泡(いわあわ) 水泡からさらに2日ほど経ったころ。岩のような形となる泡。醗酵にともなって放熱されるので温度上昇も著しいころである。
高泡(たかあわ) 岩泡からさらに2日ほど経ったころ。留添から通算すると1週間から10日前後。岩泡全体が盛り上がりを見せる。化学的には醗酵が糖化に追いつこうとしている状態。泡あり酵母と泡なし酵母の区別は、この高泡の有無で決められることが多い。
落泡(おちあわ) 留添から12日前後経ったころ。泡の盛り上がりが落ち着いてくる。化学的には醗酵が糖化に追いついた状態。
玉泡(たまあわ) さらに2日ほど、また留添から通算で2週間ほど経ったころ。詳しくは大玉泡→中玉泡→小玉泡に分けられる。泡は玉のかたちになってどんどん小さくなっていく。小さければ小さいほど醗酵はだいぶ落ち着いてきている。
地(じ) さらに5日ほど、または留添から通算3週間近く経ったころ。玉泡が小さくなりきって、今度は消えていく。醗酵も終盤に近いことを示す。だが、どの段階で「醪造り」の全工程の終了とみなすかは、杜氏の判断に任されている。目的とする酒質によっては、このまま何日か時間を置いたほうがよく、また吟醸系の場合はさらにその状態を持続させることが好ましいとされるからである。
近年、泡なし酵母が多く開発されてきたが、今日でも泡あり酵母を使った醸造では、仕込みタンクのなかで日々刻々と上記のような状貌の推移を見ることができる。

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日本酒の製法5

醪造り
醪(もろみ)とは、仕込みに用いるタンクのなかで酒母、麹、蒸米が一体化した、白く濁って泡立ちのある粘度の高い液体のことであるが、学問的・専門的にではなく、あくまでも一般的理解のためという前提で補足すると、日本酒の製法という文脈に限っては、

「醪(もろみ)」=「仕込み」=「造り」
としてほぼ同意に使われることが多い。

したがってこの醪造りも、単に「造り」と呼ばれる。「一に麹、二に酛、三に造り」というときの「造り」はこれを意味している。またこの造りをおこなう場所を仕込み場(しこみば)という。現在の仕込み場は、たいてい温度センサーのとりつけられた3t仕込みタンクが並んでいる。

醪造りの工程においては、酵母のはたらきで醪(もろみ)がアルコールを生成すると同時に、麹によってデンプンが糖に変わる。この同時並行的な変化が日本酒に特徴的な並行複醗酵である。

また仕込むときに三回に分けて蒸米と麹を加える。これが室町時代の記録『御酒之日記』にもすでに記載されている段仕込みもしくは三段仕込みである。

この方法により酵母が活性を失わずに醗酵を進めるため、醪造りの最後にはアルコール度数20度を超えるアルコールが生成される。これは醸造酒としては稀に見る高いアルコール度数であり、日本酒ならではの特異な方法で、世界に誇れる技術的遺産といえる。

1回目を初添(はつぞえ 略称「添」)、踊りと呼ばれる中一日を空けて、2回目を仲添(なかぞえ 略称「仲」)、3回目を留添(とめぞえ 略称「留」)という。20〜30日かけて醗酵させる。

吟醸系(吟醸酒・大吟醸酒)と非吟醸系(それ以外の酒)は、この過程において以下の二つの点で造り方が分かれる。

精米歩合
精米は、米に含まれる蛋白質を取り除くために行われるが、生物の構成において蛋白質が重要である以上、精米歩合の高い麹米・掛米から造られた醪は、酵母が生きていくにはよい環境ではない。そのため、酵母はその環境で生存するために、それら自身がアミノ酸、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸を生成する。これらの中で、揮発性のものが独特の吟醸香を構成する。米が削り込んであればあるほど、酵母は苦しんで、吟醸香を出す。
温度管理
酵母がブドウ糖からエネルギーを得るためにも、また酵母が自身にとって快適な生存環境を構築するためにも、熱が放出される。しかし、その熱は醪の中の化学成分、特に有機酸に影響を与えて、雑味となる成分を生成してしまう。また生物は、主な構成物質が蛋白質であるために、その大半は蛋白質の凝固温度の手前である摂氏35℃前後が活動に適した温度である。雑味を抑えるためには、醗酵熱が放出されてもなお35℃を下回らなければならない。そのために、日本酒造りは冬の寒い時期に行われることになった。通常の造りは15℃前後に熱を抑えるのに対し、さらに有機酸への影響を多く考えなくてはならない吟醸系の場合は10℃前後が目安とされる。

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日本酒の製法4

酒母造り
酵母を増やす行程のこと。杜氏・蔵人言葉では「酛立て」(もとだて)という。

酵母にはブドウ糖をアルコールに変える働き、すなわち醗酵作用があるものの、酒蔵で扱うような大量の米を醗酵させるためには、微生物である酵母が一匹や二匹ではまったく不十分で、米の量に見合っただけの何百億、何千億匹もの酵母が必要となる。だが、じっさいの酵母の数を数える単位は匹ではなくcellという。

こうした状況のなかで酒蔵では、アンプルに入っている少量の協会系酵母を特定の環境で大量に育てることになる。このように大量に培養されたものを酒母(しゅぼ / もと)または酛(もと)という。

作業としては、まず酛桶(もとおけ)と呼ばれる高さ1メートルほどの桶もしくはタンクに、麹と冷たい水を入れ、それらをよく混ぜる。すると水麹(みずこうじ)と呼ばれる状態のものができあがる。酛桶は、最近では高品質のステンレス鋼のものが多く、どうみても「タンク」といった風体だが、醸造器としてはあくまでも「酛桶」という。

そのあと水麹に醸造用乳酸と、採用すると決めた酵母を少量だけ入れる。採用する酵母は、多種多様な清酒酵母から、造り手が目指す酒質に適すると考えるものが通常は一種類だけ選ばれるが、その酵母があまりにも強い特性を持つ場合などには、それを緩和するためにもう一種類の酵母をブレンドして入れることも多い。

上記のものに蒸し米を加えると酒母造りの仕込みは完成する。あとは製法によって2週間から1ヶ月待つと、仕込まれた桶のなかで酵母が大量に培養され酒母すなわち酛の完成となる。

酒母造りの場所は、酒母室(しゅぼしつ)もしくは酛場(もとば)と呼ばれ、雑菌や野生酵母が入り込まないように室温は5℃ぐらいに保たれている。しかし麹室に比べると管理の厳重さを必要としないので、酒蔵によっては見学者を入れてくれるところもある。酒母室のなかでは、酵母が醗酵する小さな独特の音が響いている。

酒母造りの際には、タンクの蓋は開け放しの状態になるから、空気中からタンク内にたくさんの雑菌や野生酵母が容易に入り込んでくる。そのため硝酸還元菌や乳酸菌を加え、乳酸を生成させることによって雑菌や野生酵母を死滅させ駆逐することが必要となる。この乳酸を、どのように加えるかによって、酒母造りは大きく次の2通りに分類される。


生酛系
生酛系(きもとけい)は、乳酸菌を自然から取り込み,乳酸を作らせる古来からの伝統的な製法。所要期間は約1ヶ月。しかし、腐敗のリスクが大きく、時間も労力もかかるので敬遠される傾向にある。工程の流れは以下の通り。

米、麹、水を混ぜる > 山卸(山廃仕込みでは省略) > 温度管理 > 酵母添加 > 温度管理 > 酒母完成

山廃仕込み(やまはいしこみ / -じこみ)
生酛系に属する仕込み方の一つ。「山卸廃止酛(やまおろしはいしもと)」、もしくはその方法でで醸造した酒のことをいう。山廃(やまはい)と略される。「山卸」とは、蒸した米、麹、水を混ぜ粥状になるまですりつぶす工程であり、山廃はそれを重労働ゆえに廃止した仕込み方である。詳しくは「山廃仕込み」参照。

速醸系
速醸系(そくじょうけい)では、乳酸を人工的にあらかじめ加える、近代的な製法。仕込み水に醸造用の乳酸を加え、じゅうぶんに混ぜ合わせた上で、掛け米と麹を投入して行なわれる。速醸酛(そくじょうもと)とも呼ばれる。所要期間は約2週間。現在造られている日本酒のほとんどは、速醸系である。工程は以下のとおり。

米、麹、水、乳酸を混ぜる > 酵母添加 > 温度管理 > 酒母完成

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日本酒の製法3

蓋麹法(ふたこうじほう)は、主に吟醸酒かそれ以上の高級酒のための方法であり、麹造りに要する時間は丸2日以上、だいたい50時間で、おおかた以下のような順番で作業がおこなわれる。

種切り まだ35℃近くの蒸し米を薄く敷き詰め、篩(ふるい)から種麹(たねこうじ)、すなわち粉状の黄麹菌を振りかけていく。終わると米を大きな饅頭のように中央に集めて布で包む。
切り返し 種切りから8〜9時間経つと、黄麹菌の繁殖熱により水分が蒸発し米が固くなっているので、いったん広げて熱を放散させたうえで、ふたたび大きな饅頭にして包む。
盛り 翌日あたりになると黄麹菌の活動が盛んになり、米の温度も上昇がいちじるしい。そこで大きな饅頭を解き、小さな箱に米を少量ずつ小分けにしていき、この箱を決められたスペースに積み重ねて管理する。この小さな箱のことを麹蓋(こうじぶた)といい、麹蓋に米を盛りつけることからこの工程を盛りと呼ぶ。非吟醸系の酒の場合、麹蓋は使われないことも多い。
積み替え 盛りから3〜4時間経つと、ふたたび米が熱を持ってくるので、麹蓋を上下に積み替えて温度を下げる。
仲仕事(なかしごと) ふたたび熱を散らすために米を広げて温度を下げる。
仕舞い仕事(しまいしごと) また熱を散らすため、米を広げる。これで米の熱を散らす作業は終わりという意味から仕舞い仕事と呼ぶのだが、実際上はこれが最後ではない。
最高積み替え  仕舞い仕事のあとも米の温度はさらに上がる。温度が最高になったときに、最後の温度調整のために麹蓋の上下積み替えをおこなう。温度が最高になったときに行なうので最高積み替えという。この後も何回か米の温度を見て、適宜に積み替えをして温度を下げる作業が続く。
出麹(でこうじ) 50時間ほど経過したころになると、栗を焼いたような香ばしい匂いがしてくる。これが麹ができたサインとなる。こうなったら麹室から麹を出す。

箱麹法
箱麹法(はここうじほう)は、蓋麹法から「3.盛り」以降を簡略化する手法で、普通酒を中心とした酒質に用いられる。麹蓋を大きくしたような麹箱をつかって米を小分けするが、大きい分だけ一度に処理できる米の量が増え、ひいては手間やコストの低減化につながる。


床麹法
床麹法(とここうじほう)は、麹蓋や麹箱を用いずに、麹床(こうじどこ)などと呼ばれる、米に黄麹を振りかける台で米の熱を放散させて造る方法である。普通酒を中心とした酒質に用いられる。


機械製麹法
機械製麹法(きかいせいぎくほう)は、機械を用いて麹を大量生産できる方法。手間がかからず生産コストは抑えられるが、できる酒質には限界があるので、高級酒には適さないとされる。普通酒を中心とした酒質に用いられる。


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日本酒の製法2

放冷・枯らし
精米後の白米、分け後の酒母、出麹後の麹を次の工程で使用されるまで放置すること。

精米された米はかなりの摩擦熱を帯びている。精米歩合が高く、精米時間が長ければ長いほど、帯びる熱量も大きくなる。そのままでは次の工程へ進むには米の質が安定していない(杜氏や蔵人の言葉では「米がおちついていない」)ため、袋に入れて倉庫のなかでしばらく冷ますことになる。また、摩擦熱によって蒸発した水分を元に戻す。 これを放冷(ほうれい)、また杜氏・蔵人の言葉では枯らし(からし)という。「しばらく」と言っても数時間単位で済む作業ではなく、摩擦熱が放散しきって完全に米が落ち着くまで通常3週間から4週間はかかる。


洗米
精米された米は、精米の過程で表面に付いた糠・米くずを徹底的に除去される。これが洗米(せんまい)である。

普通酒を造る米などは、機械で一度に大量に洗米される。他方、高級酒を造る米は、手作業でおよそ10キログラムぐらいずつ、5℃前後の冷水で、流れる水圧を利用して少しずつ洗われる。洗っている間にも米は必要な水分を吸収しはじめており、「第二の精米作業」と言われるほどに、細心の注意を払う工程である。こうして洗われた米は浸漬へ回される。


浸漬
洗米された米は、水につけられ、水分を吸わされる。これを浸漬(しんせき)という。

浸漬は、のちのち蒸しあがった米にムラができないように、米の粒全般に水分を行き渡らせるために施される工程である。水が、米粒の外側から、中心部の心白(杜氏蔵人言葉では「目んたま」)と呼ばれるデンプン質の多い部分へ浸透していくと、米粒が文字通り透き通ってくる。米の搗(つ)き方、その日の天候、気温、湿度、水温などさまざまな条件によって、浸漬に必要な時間は精緻に異なる。冬の厳寒のさなかの手仕事である。

このとき、米にどれだけ水を吸わせるかによって、できあがりの酒の味が著しく違ってくる。米の品種や、目指す酒質によって、浸漬時間も数分から数時間と幅広い。精米歩合が高い米ほど、その違いが大きく結果を左右するので、高級酒の場合はストップウォッチを使って秒単位まで厳密に浸漬時間を管理する。米は水からあげた後もしばらく吸水しつづけるので、その時間も計算に入れた上で浸漬時間は判断される。

なお、できあがりの酒質のコンセプトによっては、意図的に途中で水から上げるなど、ある一定の時間だけ米に吸水させることを限定吸水(げんていきゅうすい)という。

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日本酒の製法1

日本酒の製法

日本酒の醸造日本酒はビールや葡萄酒とおなじく醸造酒に分類され、原料を発酵させてアルコールを得る。しかし、日本酒やビールは葡萄酒と違い、原料に糖分を含まないため、糖化という過程が必要である。 ビールの場合は、完全に麦汁を糖化させた後に発酵させるが、日本酒は糖化と発酵を並行して行う工程があることが大きな特徴である。並行複発酵と呼ばれるこの日本酒独特の醸造方法が、他の醸造酒に比べて高いアルコール度数を得ることができる要因になっている。

日本酒は、次の過程を経て醸造される。


精米
玄米から糠・胚芽を取り除き、あわせて胚乳を削る。削られた割合は精米歩合によって表わされる。

米に含まれる蛋白質・脂肪は、米粒の外側に多く存在する。醸造の過程において、蛋白質・脂肪は雑味の原因となるため、米が砕けないよう慎重に削り落とされ、それにより洗練された味を引き出すことができる。その反面、精米歩合が高くなればなるほど米の品種の個性が生かしにくくなり、発酵を促すミネラル分やビタミン類も失われるので、後の工程での高度な技術が要求されることになる。

精米の速度が速すぎると、米が熱をもって変質したり、砕けて使い物にならなくなるので、細心の注意をもってゆっくり行なわなくてはならない。吟醸、大吟醸となると、削りこむ部分が大きいだけでなく、そのぶん対象物が小さくなって神経も使うので、精米に要する時間は丸二日を超えることもある。

1930年(昭和5年)ごろ以降は縦型精米機の出現により、より高度で迅速な精米作業が可能になり、ひいてはのちの吟醸酒の大量生産を可能にした(参照:日本酒の歴史#吟醸酒の誕生)。最近ではこの縦型精米機をコンピュータで制御して精米している大メーカーもある。

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